今日のお薦めクラシック “キューピッドの甘い歌声”

 8月4日午後1時からのクラシック倶楽部 (NHK BS-hi) は、アルベルト・クピードさんのスタジオ・ライヴ。クピードさんはこのところ来日が頻繁で、親しみを感じている方も少なくないテノール歌手でしょう。イタリア、フランス・オペラを得意とされています。声の質はリリック・テノール。CUPIDO とはイタリア語でキューピッド。奥さまは日本人の、黒田あき子さん。『蝶々夫人』でピンカートンと、蝶々夫人として共演されたのがご縁だそうです。『だから、置き去りにされなかった蝶々さんなんです』と音楽之友社のインタビューで黒田さんが答えていらっしゃいました。
 デビューは1976年、その『蝶々夫人』。アバドやミュンフンとの共演もある割りには、クラシック音楽を愛好する仲間内では話題に上らないのは何故でしょう。有名曲ばかりではなく、知られざる作品を積極的に発掘するように歌われる姿勢は好ましく思います。若くはありませんし、いたずらな華やかさが無いからでしょうか。

 こういうところでの、ただ音楽が好きで歌声を楽しむのが好きな音楽好きと、クラシック音楽愛好者との認識の差異も面白い所です。



アルベルト・クピード イタリアを歌う

1. 歌劇「トゥーランドット」 から
  「泣くな、リュー」 ( プッチーニ作曲 )
2. 歌劇「トゥーランドット」 から
  「誰も寝てはならぬ」 ( プッチーニ作曲 )
3. 歌劇「マノン・レスコー」 から
  「ああ、マノン、僕を落胆させないでくれ」 ( プッチーニ作曲 )
4. 歌劇「マノン・レスコー」 から
  第3幕への間奏曲 ( プッチーニ作曲 )
5. 歌劇「レニャーノの戦い」 から
  「母のいたわりの手が」 ( ヴェルディ作曲 )
6. 歌劇「道化師」 から
  「衣装をつけろ」 ( レオンカヴァルロ作曲 )

今日のお薦めクラシック “キューピッドの甘い歌声”

7. 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」 から
  間奏曲 ( マスカーニ作曲 )
8. 歌劇カヴァレリア・ルスティカーナ」 から
  母との別れ「おかあさん、あの酒は強いね」 ( マスカーニ作曲 )
9. 歌劇「トスカ」 から
  「たえなる調和」 ( プッチーニ作曲 )
10. 歌劇「トスカ」 から
  「星はきらめき」 ( プッチーニ作曲 )
11. 帰れソレントへ ( デ・クルティス作曲 )
12. つれない心 ( カルディルロ・サルヴァトーレ作曲 )
テノール : アルベルト・クピード
(4,7曲目を除く)
管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団
指 揮 : 渡邊 一正

[ 収録: 2009年6月13日, NHKスタジオ ]


今日のお薦めクラシック “キューピッドの甘い歌声”

 アルベルト・クピード
 イタリアのポルトフィーノ生まれ。ミラノのヴェルディ音楽院、スカラ座研修所、シエナのキジアーナ音楽院に学ぶ。1975年パルマ、1976年ブッセートのコンクールで優勝。1976年ジェノヴァ市立歌劇場での「蝶々夫人(ピンカートン)」でオペラデビュー。1977年フランクフルト歌劇場「ラ・ボエーム(ロドルフォ)」でドイツの歌劇場にデビュー。1984年「ランメルモールのルチア(エドガルド)」でスカラ座に初出演。その後ヨーロッパの主要歌劇場のみならず、イギリス、アメリカの歌劇場にも数多く出演。

 日本には1992年サントリーホール・オペラシリーズ「マクベス(マクダフ)」で初来日。その後、1993年藤原歌劇団「ラ・ボエーム(ロドルフォ)」など日本でのオペラ出演を重ねる。藤原歌劇団、新国立劇場、ボローニャ歌劇場来日公演など10回以上の来日公演を行い、いずれも大きな成功をおさめている、日本でも人気の高いテノール歌手です。

※補足を必要とするところはコメントで対応します。

通販サイトで毎日入荷、販売しています。

✿わたしの出演作品もあります✿