1960年代のアンドレ・プレヴィンは、家庭ではミア・ファローと結婚。彼女が連れてきた子どもたちとの仲むつまじい様子はLPレコードのジャケットにも使われていてとても輝かしいものでした。
それに演奏活動も精力的で映画『マイ・フェア・レディ』で注目されジャズ・ピアニストとしてジャズ仲間たちとのプレイ、オーケストラの指揮者としてはBBC放送に毎週の音楽番組を持っていました。この音楽番組が、日本の『オーケストラがやってきた』などの手本になったのでした。 
レコード録音は、EMIとRCAに活溌に行い、今日FM放送で聴く事が出来るガーシュウィンとラフマニノフには複数回の録音があります。 

日本ではガーシュウィンはレコード発売される時に、英EMIの2枚のLPをA面とB面に詰め込んでしまうという暴挙がありましたけれども、当時はそれを当たり前に聴いていました。それから数十年、英オリジナル盤で聞くようになってめぐり逢ったのが、ジャケットが違うという第一印象。レコード盤に針を落としてとにかく驚きました。当時、日本のレコード会社では仕方なく2枚を1枚に詰め込んでしまったのでしょうか。 

そしてラフマニノフの交響曲第2番。これはプレヴィンが始めて原典版・・・作曲家が楽譜に書いた通りの長さで録音をした2度目のものです。一度目はコロンビアへの録音で当時の通例通りに縮尺版で演奏しています。そうそう、思い返せば今では「のだめカンタービレ』で有名になった『ラプソディー・イン・ブルー」もプレヴィンの録音が出る以前では、前3楽章を第2,第3楽章は殆どカットして10分ほどで録音していましたね。

フランセの『花時計』は録音自体が珍しく。また、プレヴィンの良さがしっかり出ています。BBCで担当していた音楽番組の延長線でもあったのでしょう、今では演奏も録音もされない曲を優れた演奏に仕立てています。LPレコードで発売されて以来長い事聴く事が出来なかったので、CD化されて本当に嬉しいことでした。

 数年前にアンドレ・プレヴィンとアンネ=ゾフィー・ムターの結婚は親と子ほどの歳の差があって驚きだったようですが、女性としては魅力を感じる男っぷりであることはわたしは納得できます。

-若き日のアンドレ・プレヴィン-

諸石幸生
- 若き日のアンドレ・プレヴィン -


ラプソディ・イン・ブルー」 ガーシュウィン作曲
(14分39秒)
(管弦楽)ロンドン交響楽団
(ピアノ・指揮)アンドレ・プレヴィン
<EMI TOCE14292> CD:ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー

 

こどものための組曲“赤い子馬”」 コープランド作曲
(23分31秒)
(管弦楽)セントルイス交響楽団
(指揮)アンドレ・プレヴィン
<SONY SICC1179> CD:コープランド:組曲「赤い子馬」/ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム

 

花時計」 フランセ作曲
(16分03秒)
(管弦楽)ロンドン交響楽団
(指揮)アンドレ・プレヴィン
<BMG BVCC37304> CD:花時計&ジムノペディ~フランス音楽名演集

 

交響曲 第2番 ホ短調 作品27」 ラフマニノフ作曲
(50分25秒)
(管弦楽)ロンドン交響楽団
(指揮)アンドレ・プレヴィン
<RCA BVCC38475> CD:ラフマニノフ:交響曲第2番、他

 

 

 

 


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