熊本県内の感染者700人超に ― 県が新型コロナウイルスのリスクレベルを「4」に引き上げ
熊本県は10月13日、新型コロナウイルスの感染リスクレベル(5段階)を現在の「3:警報」から最上位の「4:特別警報」に引き上げました。 熊本市中央区のキャバクラやラウンジでクラスター(感染者集団)が相次いで発生したことなどから感染確認が増えた。県内全域がレベル4になるのは9月21日以来。新型コロナウイルスを巡り、今月に入り2件のクラスターが発生したことを受け、熊本市の大西一史市長は強い危機感を示しました。
「(今月6日からの1週間で)新規感染者が57人。リンクなし感染者が14人確認されています。これは過去最多数字でありまして強い危機感を抱いています」(大西一史熊本市長)
熊本市では今月キャバクラとラウンジでクラスターの発生が起き、人口10万人あたりの感染者数は都道府県別にみると熊本県は3番目に多くなっていて、県内では10月13日も12人の感染が確認されています。
この状況に、大西市長は感染を食い止めるためさらなる感染防止策の徹底を訴えました。
感染防止対策のステッカーを貼らないなどガイドラインに沿っていない飲食店の利用自粛を呼びかけるとともに、市が実施している無料PCR検査に協力した店舗は市のホームページに協力店舗として14日から公表するということです。
熊本市の歓楽街のクラスターが中心→県外への外出自粛などは求めない ― 蒲島郁夫県知事
熊本県によりますと、県内では10月12日までの1週間で新たな感染者が75人と前の週から1.5倍に増加しました。 また感染経路が分からない人も18人に急増するなど、県は感染状況が拡大傾向にあるとしてリスクレベルを最高の「4・特別警報」に引き上げました。リスクレベルの引き上げは2週連続です。14日午前中に会見を開いた蒲島知事は、熊本市の歓楽街でのクラスターが感染者の中心であることを理由に県外への外出自粛などは求めないとしましたが、感染対策ができていない飲食店の利用自粛や夜遅くまでの飲酒を控えるよう呼び掛けています。
一方、今月19日から始まるGoToイートについては、「接待を伴う飲食店は対象外で、参加する店は感染防止策をとっている」としてレベルが上がっても影響はないとしています。
水俣市の男性ら12人、新たに感染確認 ― 熊本県内の新型コロナウイルス
熊本県と熊本市は10月13日、水俣市の40歳代の男性会社員ら新たに30~60歳代の男女12人(熊本市11、水俣市1)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の感染者は713人(うち熊本市367人)となった。県によると、男性は3日、熊本市の飲食店を利用し、8日に食欲低下などの症状が出た。飲食店から11日に「従業員に感染者が出た」と連絡があり、検査で陽性が判明。県は濃厚接触者として同居家族2人を検査する。
10月13日確認(熊本市内感染者)
- 年齢・性別・居住区
- 30歳代・男性 熊本市西区
- 30歳代・女性 熊本市中央区
- 30歳代・女性 熊本市北区
- 40歳代・男性 熊本市西区 2
- 30歳代・女性 熊本市南区
- 40歳代・男性 熊本市南区
- 40歳代・女性 熊本市中央区
- 40歳代・女性 熊本市西区
- 40歳代・女性 熊本市東区
- 60歳代・男性 熊本市中央区
11日に感染が判明した西区の10歳代の男子中学生について、市は13日までに、接触のあった学校関係者ら96人のうち72人を検査し、全て陰性だったと明らかにした。
10月13日午前10時時点の入院患者は前日比1人減の67人(重症1、中等症10、軽症42、無症状14)。病床稼働率は0.2ポイント減の16.8%。ホテルでの宿泊療養は2人増の17人。